・・・ある日、出港準備中のぽっけの船・・・

船長!
聞きましたか?

ん、どうしたのニーナさん

なんでもオスマントルコが異文化から協力者を募るっていう噂なんですよ!

あー、私もちょとだけ聞いたよー
でも、本当なのかなぁ・・・
ラシードさんなら詳細知ってたりする?

うむ、詳しくは判らんが本当みたいだ
だが、異教徒を完全に信用しているわけではあるまい
審査は相当厳しくなるであろう

だねぇ、そういえば今更なんだけど・・・
ラシードさんは私の船に乗っちゃってても大丈夫なの?

う、うむ、それは大丈夫だ・・・
・・・すまぬ、ぽっけ

む、どうしたの急に?

実は私は反帝国組織の者なのだ
知らせてそなたたちを巻き込みたくは無かったのだが・・・
今明かされるラシードの素性。
今回は寸劇のみデス。

えぇ!?
それって、国家転覆を目論む悪の組織ですね!

い、いや・・・そうではない
私の祖父はローマ帝国の将校だった
知っているだろうが、ローマ帝国はオスマン帝国に破れ消滅した
祖父は最期までローマ帝国の復権を夢見て亡くなった
その意思を引き継いで、私の父が反帝国の集まりを組織したのだ

へぇ、じゃぁラシードさんも帝国復権を目論んでるの?

いや、もう何年も前に父も亡くなってな
組織も反帝国とは名ばかりの盗賊集団になってしまった

あー、そういえば私も襲われたっけね

私はオスマン帝国の中に、帝国の意思が生きればそれで良いと思っている
オスマン帝国はこれまで、地中海の覇権を握り栄華を極めていた
しかし、西欧諸国が航路を使い、インドや東南アジアとの交易を始めた今、それも長く続くまい・・・
オスマン帝国も、お前たちのような優秀な航海者を必要としているのだ

ほむほむ、優秀だなんて照れちゃうね
・・・うん、じゃぁ私も立候補しちゃおうかな!

な、待ってくれ・・・
必要としているとは言ったが、こちらに来れば反逆者として追われることになるやもしれん
今の地位も失うことになるぞ

んー、ヴェネツィアの夕日は名残惜しいけど、地位とかはどうでもいいや
それにほら、私たちが架け橋になって両国の関係も良くできるかもしれないじゃない?

うむ、しかし・・・

おい、水臭いぜラシード!

ジョルジェさん、いつからそこに?

ほとんど最初っから聞いてたんだがな、出て行きそびれちまった
それよりラシード、俺たちをそんな面白そうな事に付き合せないで、誰を誘う気なんだ?
なぁ、船長

うんうん、異文化コミュニケーションは冒険家のロマンだよ!

あの・・・なんだか話が微妙に逸れて行ってるような・・・

・・・うむ、ぽっけがオスマン帝国に来てくれれば心強い
力を貸して貰えるだろうか?

もちろん!
といっても、いろいろ準備も要りそうだね
大変そうだけど、ガンバロー!

おいおい、ラシード・・・俺たちは無視なのか?
こうして、ぽっけはオスマン帝国への亡命を決意したのであった。
・・・一方その頃、セビリアのぷれた工房・・・

ぷれたちゃん、オスマン帝国がこっちの人の受け入れをするんだってさ

へぇ、なんだか騒がしくなりそうですね

ぽっけさんも「異文化コミュニケーションだ!」とか言って行っちゃったりしないかな

まさか、さすがの姉さんでも亡命まではしませんよ~
ぽるての妙に鋭い感が現実になろうとしている事を、ぷれたは知る由も無かった。
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